

この森には、翅をもった体調10cmくらいの人間の姿によく似た妖精が住んでいます。ピーターパンの映画に出てくるティンカーベルタイプのものです。翅は透きとおり、昆虫の翅に似ています。月の光りに当たると雌は虹色に、雄は銀色に光ります。
森の中ではよく喋り、笑い転げて遊んでいます。耳を澄ませてお喋りを聞いてください。花の上を飛び廻っているのを目を凝らしてみて下さい。妖精が移動した後のツバ メオモトやサンカヨウなどの白い花からはほのかな香りが漂っているはずです。
しかし、誰もが妖精に会えるわけではありません。煙草の吸殻を投げたり、ゴミを捨てたり、植物を折ったりする人の前には決して姿を現しません。あなたの行動を妖精はずっと観察しています。あなた自身が自然を愛するきれいな心を持っていれば、きっと現れてくれるでしょう。今回会えなかった人は次回を楽しみに。この森で一人でも多くの人が妖精に会えることを願っています。
資料:「妖精のそだてかた」(1997)
葛城稜・高田美苗 白泉社 |